祇園の夜に情緒を添える 洛陽三十三所観音 第16番札所 仲源寺
2014-06-26
八坂神社に向かおうと、賑やかな四条通りを歩いていると
横丁のような佇まいの、こぢんまりとしたお寺があるのを
ご存じの方も多いと思います。
「目疾(めやみ)地蔵」の呼び名で親しまれている地蔵菩薩を
ご本尊とする仲源寺(ちゅうげんじ)です。
平安中期の仏師・定朝の作と伝えられる高さ3メートルを超す丈六仏。
現在では「目疾信仰」でお参りするかたが多いのですが、
元々は「雨止み地蔵」だったのが「めやみ」となり、
「雨止み信仰」も続いているそうです。
正面の本堂の右手手前、写真では屋根が張り出しているところが
洛陽三十三所観音の観音さま、千手観音菩薩がいらっしゃる観音堂です。
御朱印をいただきました。
めやみ地蔵さんにお昼にお参りすると、本堂も観音堂も
中が暗くてよく拝見できません。
しかし、夜に訪れてみると、本当に素敵な情緒溢れるお寺なんですよ。
2013年10月のある夜に訪れた時の写真をご紹介します。
立派なめやみ地蔵さまがくっきりと!
めやみ地蔵さまの玉眼に少し曇りがあり、眼病にかかったように見えるので
眼の病の平癒祈願の信仰が生まれたということです。
千手観世音菩薩
もぐまま、これまで何度も仲源寺の前を通ったり、訪れたりはしていたんですが
夜に訪れて、じっくり拝見すると、こんなに素晴らしい仏様がたがいらっしゃるのを
改めて知りました。
この千手観音は平安後期の春日仏師の作といわれ、国の重文。
像高は248センチで、ご本尊のめやみ地蔵さまに引けをとりません。
さすがは京都、懐が深い。
観音巡りは訪れる季節や時刻によっても印象が変わります。
観音巡りは奥が深い、そして、何度も訪れてこそ
本当の魅力がわかってくるのだと感じます。
洛陽三十三所観音 |
第十六番札所 |
仲源寺 |
ちゅうげんじ |
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