坂東三十三観音
第九番札所
慈光寺
じこうじ
公式サイト







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頼朝 戦勝祈願の寺 坂東観音第9番 慈光寺


2014-05-31

もぐぱぱさんの運転で、坂東三十三観音、
埼玉ルート制覇のロングドライブに出掛けました。
まず目指すは、第9番札所、埼玉県比企郡にある慈光寺(じこうじ)。

そこそこ標高のありそうな、山深いところに車で入っていきます。
坂東の巡礼は車がないと難しいと思ったのは、
バス停から片道2時間の登山(!)が必要な最難札所(第21番日輪寺)や、
徒歩1時間から1時間半のお寺とか、そしてこの慈光寺も山岳寺院であり、
電車を利用してお参りするには、
デマンドバス(土日祝のみ一日4本運行、要予約の10人乗りワゴン車)を
利用しなくてはなりません。
どう考えても、行きあたりばったりの女性ひとりでの巡礼は困難です。

慈光寺の駐車場に車を止め、門(中門)の前までやってきました。
(奥に見えるのが本坊。)

慈光寺1


山中の石段を登り、観音堂に向かいます。

慈光寺2


開けたところに立派な観音堂がありました。
享和3年(1803)の再建だそうです。

慈光寺3


慈光寺の創立は白鳳2年(673)、慈光翁が僧の慈訓に命じて
千手観音像を彫り、本尊としてお祀りしたのが始まりだそうで
相当歴史のあるお寺ですね。

慈光寺4


かつては天台別院の古刹として、一山75坊の寺勢を誇ってきました。
源頼朝は文治5年(1189)奥州藤原泰衡征討のため
愛染明王像を贈って祈願し、寺領1200町歩を寄進しました。

現在のご本尊は、鎌倉時代の作といわれる
十一面千手千眼観世音菩薩です。

ご本尊は秘仏で、ご開帳はされていませんでしたが
このような観音さまです。

慈光寺5


写真(案内板写真からのトリミング)からはわからないのですが
左下の手1本だけ、手の甲を向けているそうです。
母が子を背負う姿を示しているとのことです。

観音堂の欄間彫刻が素敵で、千手観音の眷属(けんぞく)、風神・雷神です。

慈光寺6 慈光寺7 慈光寺8


そしてひときわ目を引くのが観音堂外陣の天井から下がるこちらの白馬。

慈光寺9


伝・左甚五郎作といわれる「夜荒らしの名馬」です。

般若心経堂や宝物殿などもあり、宝物殿には国宝や国重文の文化財が
多数所蔵されています。

本坊に戻ってきました。

寛元3年(1245)物部重光鋳造の梵鐘

慈光寺10


慈覚大師が植えたという樹齢1200年の多羅葉樹(たらようじゅ)

慈光寺11


御朱印をいただこうとベルを鳴らすと
本坊の中に案内していただきました。
本坊の仏様や観音様にもお参りさせていただき、
御朱印をいただいている間、ご高齢のご住職からいろいろなお話を伺いました。

ご本尊の観音様の手の甲のお話や、
(日本には他にも同様の観音様が何体かいらっしゃるようですよ)、
「ご両親は健在か?昔の話には大切なことがたくさんあるから
話をよく聞いて、大事にしてな」ですとか、
「ものをふたつにして分かち合うのは大切な心、
ひとつは観音様に、ひとつは誰かに、観音経にも書いてある」ですとか、
「パンツをはくのに何回手を使うか勘定したことがあるか?」と
普段考えたこともない質問をされたり、
きっと坂東巡礼の名物ご住職だと思われます(*^_^*)

いただきました。

坂東九番
都幾山 慈光寺
千手大悲閣
午歳結縁

慈光寺12


第10番の正法寺に向かいます。


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